こんにちは!奥沢と緑が丘と自由が丘の間にある”完全個室でのマンツーマン対応で美髪へ導く”パーソナル美容室 Pelodiasの嶋田 篤士です!
ヘアカラーをした後、数日にわたって頭皮がかゆくなることはありませんか?
頭皮が突っ張る感じがしたり、ヒリヒリすることはありませんか?
「みんなそうなんだと思ってました」と言われることもありますが…
それは接触性皮膚炎なんです
少数ではありますが、ヘアカラーの後に頭皮がかゆくなってしまう方がいらっしゃいます
何を隠そう、僕自身もそうなのです(美容師なのに!笑)
なのでヘアカラーのトラブルについて、人一倍勉強してきました
それを共有していきますので、一般の方も美容師の方も参考になると嬉しいです
ヘアカラーのトラブルは2種類ある
美容室でのヘアカラーのトラブルは2種類ありまして
- ヘアカラーしてる間にヒリヒリしみたり痛くなるけれど、シャンプーしてしまえばそのあとは何ともない「刺激性」
- ヘアカラー中は何ともないけど、家に帰ってから2〜3日かゆくて仕方ない「アレルギー性」
「刺激性」と「アレルギー性」の皮膚炎です
これから順番に解説していきますね
刺激性接触皮膚炎の原因と対処法
1は「刺激性の接触皮膚炎」で原因はヘアカラーに含まれるアルカリ剤や過酸化水素水が頭皮への刺激になります
対処法としては
- 前日に深酒しない
- よく睡眠をとる
- 前日や当日にシャンプーをしない
- カラー塗布前にオイルで保護する
- できるだけ明るくしない(明るくするほど刺激も強まる)
- 地肌につけずに塗布する
以上の対策でほとんどが解決できます
さらにPelodiasではヘアカラーの前にテラヘルツミストを処置しますが、痛みの元であるプロスタグランジンを抑制する効果があります
また、イタリア産のオーガニック原材料92%使用のヘアカラー剤も、現存するカラー剤の中ではトップクラスにしみづらいとのことで、他のサロンでしみる方もPelodiasでは大丈夫なケースは多いです
それでもしみる場合は地肌につく量を減らす(たっぷりつけない)か、地肌につかないように塗るという方法で対処致します
アレルギー性接触皮膚炎の原因と対処法
2は「アレルギー性の接触皮膚炎」で原因はヘアカラーに必ず含まれる「ジアミン」という色素に対してアレルギー反応を起こします
対処法としては
- カラーデトックスを処置する
- 地肌につけない
- ノンジアミンカラーを試す
- マニキュアかヘナにする
この4つしかありません
ジアミンアレルギーに対してオイルでの保護は無意味です
この事実を理解していない美容師さんがあまりに多く、僕は非常に危惧しています
実際に消費者省によると年間約200件の事故が報告されています(ホームカラーも含む)
(https://www.caa.go.jp/policies/council/csic/report/report_008/pdf/8_houkoku_gaiyou.pdf)
※ジアミンにも種類がある
「ジアミン」と一言でいう美容師さんや専門家がほとんどなんですけど、実際には非常にたくさんの種類があり毒性にも強弱あります
- パラフェニレンジアミン
- パラアミノフェノール
- 2.6-ジアミノピリジン
- オルトアミノフェノール
- ニトロパラフェニレンジアミン
- 塩酸2.4-ジアミノフェノキシエタノール
- トルエン2.5-ジアミン
最も有名で毒性が高いとされるのは「パラフェニレンジアミン」ですが、カラー剤の箱を眺めて「入っていないから大丈夫」ということではありません
なぜなら、上記のジアミンはほんの一例で、さらにいうと1本のヘアカラー剤には多種多様なジアミンが配合されています
なので、成分名や表記を見ても全く意味がなく、ともかくヘアカラー(酸化染毛料)自体がNGです
ではPelodiasではどのように対処をしているのか?具体的なハウツーをステップごとに解説していきます
ジアミンアレルギーへの対処法
1.カラーデトックスを処置する
通常のヘアカラーや白髪染めでかゆみが出てしまう方に、まず試して頂きたいのが「カラーデトックス」です
カラーデトックスとはヘアカラー後に頭皮に残るジアミンを分解してくれる処理剤です
基本的には通常通りに頭皮からヘアカラー剤を塗布し放置時間の後、シャンプー台でカラー剤を流した後の頭皮に揉み込みます
Pelodiasの経験ではジアミンアレルギーのお客様のうち「約半数が全くかゆみが残らず」「もう半数の方は2〜3日かゆみが残る」という感じです
ただし「何もせずにカラーをした場合に1〜2週間はかゆくてかゆくてたまらない」という中度のアレルギーの方が「2〜3日ちょっとかゆい」程度に軽減されるので、有効性は99%と判断しております
しかし、重度の方はダメです(お顔が腫れたり頭皮がただれてしまいます)
僕も以前、カラーデトックスとオーガニックカラーを過信し、大変な失敗をしました(浅はかな判断でした)
しっかりとカウンセリングをし、お客様と向かい合った上での真摯な判断が必要です
また、これはヘアカラーで頭皮に何も問題がない方が将来的にアレルギーにならないよう予防にもなるので本当は全ての方がやるべきかもしれません
しかし、統計的にみればどんなにヘアカラーを繰り返しても生涯にわたり発症しない人の方が圧倒的多数なので、Pelodiasではオプション(¥1100-)とさせて頂いております
これが登場するまでは本当に解決策がありませんでした、素晴らしい進歩です!
2.地肌にカラー剤をつけない
カラーデトックスをしてもかゆくなってしまう場合、あるいはカラーデトックスをしない場合
地肌にカラー剤をつけず、毛髪に塗布する手法が有効です
根本から染まらないということは、地毛が伸びてきた時に気になるまでの期間が早くなるので持ちが悪いということになります
また、どのくらい根本を空けて塗布するのか?が重要で、これは空けるか空けないか白黒の二択ではなくグレーです
持ちを良くするためギリギリまで攻めるのか、安全性を最優先にしてある程度は根本を空けるのか、以下のような段階があります
「たっぷり塗布する」→「薄く頭皮につく」→「頭皮から1mm空ける」→「頭皮から5mm空ける」→「頭皮から1cm空ける」
さらに顔まわりや分け目など気になりやすい場所は根本を攻めて、後頭部や内側など気になりづらい場所は頭皮から空けるといったこともやります
もう一点注意が必要なのは、いくら頭皮につけなかったとしても放置時間中にカラー剤が頭皮に触れてしまったり、シャンプー台で流す際にカラー剤が頭皮に触れてしまうことはあります
その程度は問題なかったり、それすらアウトだったり、そのお客様によって、あるいは体調や肌の調子によって異なります
根本を空けたうえで+カラーデトックスと組み合わせたりもします
このあたりはカウンセリングと経験からご提案させて頂きますが、究極はトライアンドエラーを繰り返し、お客様にとってのベストを模索するようになります
僕の最大の強みはここで、今までの経験や知識から最短でベストのヘアカラーに辿り着けるよう尽力します(頑張ります!)
3.ノンジアミンカラーを試す
アレルギー物質であるジアミンを用いないヘアカラー剤もいくつかあります
しかし「色味がキレイじゃない」「白髪への染まりがイマイチ」「ジアミンを使わないだけで代替染料は使っているので、結局のところかゆくなる」という理由でPelodiasでは基本的には使いません
トライアンドエラーの過程で試す価値がありそうなら試すくらいですね
今までの経験から言うとイマイチです
4.マニキュアかヘナにする
では最終的に何をしてもかゆくなってしまう方はどうするのか?というと「ヘアマニキュア」になります
というかヘアマニキュアしかありません
ヘアマニキュアにはアレルギー物質が含まれないうえに地肌から付けられないので、かゆくなりようがありません
なぜ地肌から付けられないかというと地肌が染まってしまい、あとからどんなに落とそうとしても落ちないからです
なのでマニキュアが地肌には付かないようにしつつ、根本ギリギリを攻めて毛髪へ塗布します
地肌から染められるヘアカラーと比べ、根本が伸びて気になるまでの期間は1〜2週間早く持ちが悪いのが最大のデメリットといえます
また、黒髪部分を明るくすることはできないので、黒髪と白髪を均一に馴染ませることができません(白髪にだけ色がのる)
これが良いのか悪いのかは人それぞれで、黒髪と白髪の比率や白髪の箇所によりけりですね
※ヘナについて
ヘナは草木染めなのでジアミンは含まれません
基本的には安全性が高いのですがヘナの難しいところは品質がピンキリなところで、ヘナといいつつヘアカラーを混ぜていたり、ヘナと使うことが多いインディゴ(ナンバンアイ)にかぶれてしまうこともありますので100%安心安全かというと、そうとも言えません
また、色味もオレンジ一色しかありません
さらにヘナ特有の香りが髪につくので、この香りを許容できる方はいいのですが万人受けはしません
以上の理由からPelodiasではヘナ染めはやっておりません
ただし全否定しているわけではなく、ご希望があれば高品質なヘナをご紹介しますし施術することも可能です
なぜジアミンアレルギーになってしまうのか?
最後になぜジアミンアレルギーになってしまうのか?についてお伝えできればと思いますが
結論から言うと「分かりません」
なぜ花粉症になってしまうのか?なぜ小麦アレルギーになってしまうのか?それと同じです
一般的には「コップから水が溢れる理論」と言われることが多いと思います
人それぞれ許容量(コップ)があり、そこに物質が蓄積されていきコップから溢れたらアレルギー反応となるということですね
毎月ヘアカラーを何十年と繰り返しても大丈夫な人もいれば、25歳でアレルギーを発症してしまう人(シマダです)もいます
なので、誰がいつ発症するのか分からないんです(ならない人の方が圧倒的に多いです、脅かしてるわけではありませんよ)
以下によく頂く質問に対する見解を示しておきます
ヘアカラーの質はどうなのか?
美容室によって使用しているヘアカラー剤が異なります。当然品質も異なります。
先ほどジアミンにはたくさんの種類があり毒性も強弱あると書きました
なのでヘアカラー剤にどのようなジアミンが使用されているかで影響はあると考えられます
それと、もう一つ大きな要素としてヘアカラーの明るさレベルです
ヘアカラー剤は暗い色ほど色素(ジアミン)が多く配合され、明るいほど色素は少なくなります
なので地毛に近いヘアカラーほどリスクは高く、明るくするほどリスクは低いです
ただし刺激性皮膚炎の場合は明るいほど滲みやすいです(暗いほど滲みづらい)
シャンプーが甘かったのでは?
初めてかゆくなった時やかゆくなる時とならない時がある方の場合「前回のシャンプーですすぎや洗いが甘かったからかゆくなってしまった」と考えるのは自然なことと思います
しかし一概には言えません
どんなにシャンプーをしっかりしていてもアレルギーになる時はなります
例えば僕の母は60代半ばでジアミンアレルギーを発症しました
僕が美容師になってから月1回の白髪染めを10年以上繰り返してきました
もちろんトップクオリティのヘアカラー剤で毎回一生懸命シャンプーをしてきました
しかし1年ほど前のある日「前回シャンプー甘かったでしょ?何日か痒かったわよ」と言われました
「いや、お母さん…残念ながらそれはシャンプーのせいではなくカラー剤アレルギーなんだよ」
何が言いたいかというと、最高クラスのオーガニックカラーでも丁寧なすすぎと洗いのシャンプーでも、なる時はなるということです
ただやはり雑なシャンプーでは頭皮にカラー剤が残ってしまいます
回転率が重要なサロン(低価格、カラー専門店、一部の有名サロン)では流れ作業のようなシャンプーをする美容師さんがたまにいます(もちろんそうでない人もいます)
あんまりに雑なシャンプーに当たってしまった場合は、面倒でもご自宅で洗い直すべきだと思います
予防するならカラーデトックス
繰り返しになってしまいますが予防をするなら「カラーデトックス」です
ヘアカラーの度にできる限りジアミンを分解しておくことでアレルギー予防になります
しかしこちらも繰り返しになりますが統計的にみればどんなにヘアカラーを繰り返しても生涯にわたり発症しない人の方が圧倒的多数です
まずは何より、すでにジアミンアレルギーを発症してしまっていてヘアカラーをするのがツラい方にお試し頂きたいです
お困りの方はPelodiasへご連絡(ホームページよりLINE)ください。
遠方の方はお近くでカラーデトックスを処置してくれるヘアサロンを探してみてください(極めて見つけづらいとは思いますが…)
美容師さんで読んでくださった方はぜひサロンに取り入れてください
正しい知識を持ってトライエラーを重ね経験を積み、安心安全なヘアカラーを提供できるよう共に尽力致しましょう!